<2019岩手 盛岡 遺跡学び館>
盛岡に行ったとき、もうひとつの楽しみが金田一京助さんの資料館を見学することでした。
そっちは撮影禁止なので写真はありませんが。
私が昔読んだ本だと、氏が言語学に興味を持ったきっかけは、学校の先生の名字に「ナイ」という言葉が着いていて、それで興味を持って調べはじめたという話でした。
ネットが発達するようになって、調べてみたのだけど、そのようなエピソードを見つけることは出来ませんでした。
それが自分の中の疑問だったのです。
今回、資料館で氏が調べた東北地方の「ナイ」「ベツ」の地名の手書きの分布図がありました。
ああ、きっとこの事だったのだなと、一人納得してしまいました。
「ナイ」とはアイヌ語で沢とか湧き水の意味です。
「ベツ」とは川の意味です。
稚内「わっかない」とは「良い湧き水が出るところ」となるわけです。
金田一という名前もアイヌ語語源です。
「キムタ」が山の中、「イチ」が市と同義らしいです。
ちなみに東北の方に金田一[キンダイチ]の話をしたら、私の耳では「キンダッチ」と言ってるように聞こえました。
アイヌの発音に当て字しただけなので、実際の用法はその土地独特なモノがあるのかもしれないと思いました。
田んぼを作る人たちがやってきて、先住者の縄文人(アイヌの直系先祖)たちは、暮らしの場を川づたい沢づたいに山に入っていったのでしょう。
自分の名前にも沢の字がつくので、ウチの出所も同じような感じかなと思います。